50代男性のセカンドライフ離婚
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日本人男性の平均寿命も、80歳を超えました。
平均寿命は、0歳児で亡くなった子供さんなども含めて計算しますから、
今、これをお読みになられている男性の余命は、さらに長いことになります。
子供も経済的に自立したことだし、これからは自分のために生きたいと考えて、離婚を決意する男性も少なからずおられるようです。
このような50代男性のセカンドライフ離婚では、離婚後の生活設計の前提となる財産分与が重要な問題となります。
1 共有財産の洗い出し
まずは、財産分与の対象となる夫婦の共有財産を洗い出してみましょう。
弁護士に相談して、「共有財産のチェックリスト」を作成してもらうのが最適ですが、一応、共有財産の簡単な例を挙げますと、
①現金・預金、②不動産、③貴金属・宝石類、④株などの有価証券・投資信託、⑤自動車、⑥ゴルフ会員権、⑦生命保険金、⑧退職金などがあります。
たとえ夫名義であっても、婚姻後に夫婦で築いた財産であれば、共有財産として、財産分与の対象となります。
これらの共有財産は、基本的には2分の1の割合で分与することになります。これを清算的財産分与といいます。
2 住まいの問題
離婚後の住居については、①夫が自宅を出る、②妻が自宅を出る、③双方が自宅を出るという選択肢があります。
③は、自宅を売却して清算したり、他人に貸して賃料収入を得るパターンです。
いずれにしても、自宅を出た後は、自分で小さなマンション等を買うか、借りるか、親族等と同居する等して、新たな住まいを確保する必要があります。
離婚にあたっては、住まいの目途を立てることが非常に大切になりますので、夫婦の共有財産と自分の特有財産の状況を踏まえて、検討する必要があります。
自宅に住宅ローンが残っている場合は、ケースバイケースで最適処理の方針が異なりますので、専門家である弁護士に相談しましょう。
3 生活費の問題
離婚後の生活については、どちらかと言えば、妻の側において、パート等を探したり、しばらくは独立した子供たちに面倒を看てもらうなど苦労することが多いと思います。
そこで、夫から、妻に対して、清算的財産分与に加えて、妻の自立支援の意味で、2~3年程度の生活費を払うことがよく行われています。
これを扶養的財産分与といいます。
扶養的財産分与については、一括払いもありますが、毎月の分割払いにする方法もあります。
分割払いにする場合は、公正証書を作成することが多いので、詳しくは専門家である弁護士に相談してみましょう。
>>婚姻費用について
4 年金分割
年金分割という言葉も、すっかりお馴染みになりましたね。
現行の年金は、
①国民全員が加入しなければならない国民年金(基礎年金)、
②サラリーマンが加入する厚生年金および公務員が加入する共済年金、
③民間企業が自主的に積み立てる企業年金の3階建てになっています。
このうち、国民年金は、離婚しても誰でももらえるので、問題にはなりません。
問題は厚生年金(あるいは共済年金)です。
厚生年金を受け取ることができるのは、被保険者のみです。夫が働いて、妻は家事に専念するといった場合、妻が受け取ることができる厚生年金はごくわずかであるという場合が少なくありません。
そこで、婚姻期間中の厚生年金(あるいは共済年金)の夫婦の保険料納付記録を当事者間で分割することができるようになりました。
これを年金分割といいます。
年金分割は、将来、夫の受け取る年金額の半分を妻が受け取る制度ではありません。
また、企業年金は、年金分割の対象とはなりません。
従って、年金分割は、世間で思われているほどには分割を受ける側の受給額が増える制度ではないかもしれません。
その他、自宅を妻に財産分与する場合は、離婚成立後、しばらくしてから財産分与を行う等のコツもありますが、50代男性のセカンドライフ離婚については、財産について、色々と検討しなければならない事項がございますので、
江戸川区・西葛西・葛西で離婚問題にお悩みの方は葛西臨海ドリーム法律事務所にご相談ください。
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